笠ヶ岳(3)


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荷揚げのヘリも映っているよ


登り始めてまもなく、Mちゃんが体調が良くないと言った。ピッチが上がらないようだ。リーダーのEさんが最後尾についてMちゃんをフォローしていくことになり、Aさん、Nさんの三人でゆっくり笠新道の高度を上げていく。登山口の標高が1370メートルだから、夕方までに約1500メートルの標高を上げる計算になる。未知の数字だ。


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ジグザグの道がしばらく続くと、ブナの太い幹がいくつも現れた。去年の落ち葉が、重なるようにして残っている。タニウツギ、シャクナゲと、里ではもう終わっている花が咲いていた。高度が上がり針葉樹林帯に入ると、コメツガ、シラビソの甘い匂いに包まれた。山で最も好きな匂いだ。気持ちがシットリとしていく。そしてこの樹林帯が終わると、お待ちかねの大きなカール「杓子平」についた。

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ハクサンイチゲと穂高連峰


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ハクサンイチゲ


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チングルマと笠ヶ岳


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シナノキンバイ


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キバナノコマノツメ


裾野が広い。この時期、嬉しいのは雪渓がいくつも見られることだ。雪渓があることで、山がその山容を誇っているようにも見えて、なんとも凛々しい。雪解けの箇所や尾根伝いには、チングルマ、シナノキンバイ、ハクサンイチゲといった花が群生している。忘れていた初夏の山の姿だ。


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いよいよ尾根道。笠が近づいてきた


コメント

花の色がひときわ美しいですね~
雪渓の美しさと空の青 魅了される気持ちが伺える景色です。

A)
そこまで歩いた道乗りを忘れてしまう〜
そんな景色が待っていました。

ピッケル、アイゼン、ストックまで用意していましたが
使ったのはストックだけ・・・
雪が連日の温かさで解けていました。

今週末の三連休は、山小屋は一杯だろうなあ〜

2015年7月15日 14:51 | おかいこさん

残雪とお花とすばらしい景色です。
登山者でなければ実感は味わい尽くすことは出来ませんが
写真を拝見させて頂くだけでも感動です。

下界の事はすっかり忘れる事の出来る神聖な場所
のように思えます。

A)
あまり笠ヶ岳の情報が入っていなかっただけに
その山容の広さと優美さに驚きました。

笠は、遠くから眺めると、槍ヶ岳と間違えられる山で
いつかは行きたいと、長い間思っていました。

こんなに突然チャンスが来るとは思いませんでした。

山に登っている間は、下のことは何も考えません  (^_^;) 
どれもこれも小さなことのように思えます・・・

2015年7月17日 11:29 | tama

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