空蝉


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ぶら下がった蝉の抜け殻が、逆光を受けて透き通っている。雨や風を受けたのだろうが、二本の後ろ足がしっかり体を支えている。

抜け殻はなぜ、崩れることなくいつまでもそのカタチを留めているのだろう。もしかすると、土の中の長く不遇の時間が関係しているのではないか。真っ暗な闇の世界で、ずっと生きてきたのだ。光り輝く娑婆への思いは、断ちがたいのだろう。このカタチは、生への思いかもしれない。.


コメント

蝉殻は、長い間土の中で生きて来た証しなのかもしませんね。殻が弱くては何年も持たないでしょう。
外に出ては僅かな命を鳴き尽くし、終えていく蝉の、強さが抜け殻から感じます。

A)
たまさん〜、お元気ですか。
殻のお話。
不思議だなあと思うのは、脱皮しているときは、まだ柔らかいはずです。
それが空気に触れていくと固くなる・・・

脱皮してしまえば、ポロッと落ちれば良いのに
いつまでも固くなってそこに留まっている。

歌人は、そこに何かを感じて重ねたくなるのでしょうね。

2017年9月22日 14:22 | tama

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