冬至


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思えば、毎年のように冬至をテーマに書いている。なぜだろう。小さな頃に吹き込まれた一言があるのではないかと思う。「冬至がくれば、日一日と長くなっていく」。それが父であったかどうかは、はっきりしないが、寒さが厳しくなるというのに、少しずつ明るくなっていく喜びを感じた。

山に喩えれば、きつい登りの峠を越えた安堵感だろうか。そんな想いを半世紀以上抱えて、年の暮れの冬至を喜んできた。帰宅すれば、思いがけない柚子湯があったりして、日本はいいよなあと思う。

先日の歌会でこんな歌を詠んだ。

緩やかな
冬至という峠を越えて
一日は         
夜を捨て
昼を拾っていく


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