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ムラサキシキブが蕾をつけはじめた


雨が
空から降れば
思い出は
地面に
しみこむ

このフレーズが好きで、今月は何度も口ずさんだ。
でも空よ、もう雨は、勘弁してほしい。
蝉もとうとう我慢できなくなったぞ。

小室等が歌っていたので、ずっと彼の詩だと思っていたら、作詞は別役実だった。

─雨が空から降れば
─思い出は地面にしみこむ
─雨がしとしと降れば
─思い出はしとしとにじむ

─しょうがない
─雨の日はしょうがない
─公園のベンチでひとり
─お魚を釣れば
─お魚もまた雨の中

童話作家らしく、なんともメルヘンで温かい〜♬


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コメント

 今年の梅雨は記録上何番目かの長期長雨になるだらふ。子供の頃の雨の日は大概家で蓄音機を廻してレコードを聽いて過ごして居た。その頃よく聞いたのが北原白秋の「アメフリ」と言ふ童謡で「アメアメ フレフレ カアサンガ ジャノメデオムカイ ウレシイナ。ピッチピッチ チャップ チャップ ランランラン。」と言ふ歌だったが、今の子はジャノメって何だか判らないだらふ。

此の童謡は、其の頃の子供向けの「講談社の繪本」の童謡に北原白秋の文と河目悌二の繪でも紹介されて居て、子供達には親しまれて居た。
その他にも同じ白秋の「雨」がもう少し年上の子向けの童謡で「雨が降ります 雨が降る 遊びに行きたし 傘はなし」と言ふのがよく歌はれて居た。又、野口雨情の「雨ふりお月さん」も有ったりして、結構、雨を樂しんで居たのである。

A)
二三年前から、梅雨の鬱陶しさを感じなくなり、
むしろ炎天の日々を恐れるようになりました。

あまりにもお天気が少ないと農作物に影響がでるので
困りものですが、童謡に雨の歌が多くあるのは、日本人の中に
しっとりとした美学のようなものがあるに違いありません。

雨の表現が500以上あるともいわれている国ですから
これはもう、文化そのものでしょうね。
イヌイットの世界では、雪を表現する言葉がいくつかあるそうですが
それは、その雪ならウサギが捕れるとか、罠を仕掛けやすいとか
生活に即した言葉として存在しているようです。

童謡の言葉がどれもきれいですね。
 

2020年7月31日 14:02 | 雅蘭洞英齋居士

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