向田邦子展


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向田邦子展「いま、風が 吹いている」を観てきた。没後40年、もうそんなに経つのかと月日の流れを感じずにいられない。タイトルがいいな。もしかしたら向田ブームの風が吹くのかもしれない。
最終日、多勢の若い人たちが来ていたし。


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青山スパイラル一階フロアには、氏のポートレート、エッセイやドラマの脚本の自筆原稿、氏が選んだ100冊の小説、「徹子の部屋」の対談ビデオ、そして台湾旅行に出かける前に録音したという、向田さん最後の応答メッセージが聞ける電話機と、生前の氏を身近に感じてしまう構成。
また天井から????が舞い降りてくるユニークな仕掛けもあって、手にした人はじっくり読んでから、クルクルと巻いて大切に仕舞い込んでいた。

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舞い降りてきた細長い紙を受け取った・・・
「夕暮時というのが嫌いだった。昼間の虚勢と夜の居直りのちょうど真ん中で、妙に人を弱気にさせる。ふっと本音のことを言いそうで腹が立ってくる」ドラマ「冬の運動会」

誰だろう、懐かしい作家の一行を読んでいるような気持ちになった。
たとえば太宰とか・・・

息づかいが聞こえてきそうな原稿を読み、きれいな言葉使いを聞き、氏が身につけていたお洒落な装飾品を眺めて、昭和が息づいていた日々を思い返した。
元気だったら私たちは、どんな作品に出会えたのだろうかと、胸がツンとした。


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山口瞳は氏を可愛がっていた。だからか?こんな一冊を選んでいた

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