出会い


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身延山は霊山なんだなあと歩いていて感じるものがある。ロープウェイができてからは参道を歩く人も減りましたと、お坊さんの一人が語っていたこともあって、この日すれ違ったのは二組4人だけ。山は、濃密な静かさに満ちていた。

登り始めに出会ったのは、ハンミョウ。別名ミチオシエ。すっかり見ることが少なくなった甲虫で、思わず嬉しくなる。そしてオニヤンマ。悠然と近づいてきて、目の前をスイッと横切った。瑠璃色をしたニホンカナヘビが、足早に次々に現れては消える。

生き物が濃いなあ、山が豊かなんだなと感心していたら、カモシカが現れた。ゆっくりと近づくが、何度も振り返りながら、逃げていった。春の谷川岳以来のご対面。

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距離にして約50メートルの間合いを保つ

しばらく行くと、鹿の親子に出会う。母鹿が草を食んでいるそばで、人間が珍しいのか、子鹿がジッとこちらを見つめている。距離を置いては、またこちらを振り返り、しばらくすると親子は白いお尻を上下させながら森に消えた。

山道をさらに進むと茶色をした動物が崖を一気に駆け上がった。キツネか、アナグマだろうか、余りにも早くて正体が分からず。

日本にはまだ自然が残っていると実感した。日本全国、熊が出没していると云うニュースも納得の出会いの一日だった。

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久しぶりに出逢ったハンミョウ

コメント

壮大なスケールの山登りに感じております。
出会う生き物に、歴史ある総本山にも驚いてしまいました。

A)
まさに霊験あらたか、ですね。
開発の手の届かない山にはいると、人間がちっぽけであることを感じますし
生き物と目で会話できるのが、不思議で楽しいものです。

2022年8月11日 09:17 | ゆみゆみ

 宗敎に依って厳格に守られた深山には、未だ豊かな自然と生態系が護られて居るのですね。人間とは四人しか出會はれなかったさふですが、それが良いのです。
 人間は直ぐに開發、開發に走りますからね。これからも日蓮上人の強い意志で自然を護って頂き度いものです。
 南無妙法蓮華經

A)
山の中、あちこちの坊から、お坊さんのお題目が聴こえていました。
深い森に響く声は、心を清めてくれるかのようです。
今回登れなかった山頂と七面山には、いつか登って見たいと思いました。


2022年8月11日 14:10 | 雅蘭洞英齋居士

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