清流


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四万十の川床にディレクターチェアを出して座り、ビーサンの素足は川の流れにまかせ、缶ビールを呑みながら、好きな本を読んでいると、川音も涼しげに聴こえる。

汗を流して働いているオトッツァンたちよ、申し訳ない、と、そんなことを昔、椎名誠がエッセイに綴っていたのを思い出した。

たしかに呑んでいる間は、充分に幸せだけど、森を抜け、歩きはじめると、真夏の倍返しが待っていた。

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