道迷い


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三日目、小さな山を一つ登ってから蔵王温泉に出ようと地図を確かめて出発した。途中ゲレンデを下りてゆくと、ガスってきた。山頂部は晴れているのにその下が見渡せない。道は広いし大丈夫だろうとかなり下って、登山口を探すが見つからない(じつはすでに道を間違えていた)。

地図を注意深く見ると、道迷いしていると気づく。ガスっているし、辛いけどここで無理をすると痛い目にあう。約30分、登り返して、もう一つのルート蔵王温泉への林道を下りることにした。つまらないコースだが仕方なし。

きつい林道を下りてゆくと、黄色のヤッケ姿の人が、ガスの中から現れた。「こんにちは」と声をかけて、おしゃべりをする。ガッチリとした年輩の女性だ。ロープウェイを使わずに登るんですねと聞けば、「いつも歩いて登ってます」「ガスっているので、まあ、適当にお昼食べてから下りて来ます」。

地図を見せて、道迷いの話をすると「そこは晴れていても分かり難いです」と教えてくれた。安心して、山の話をする。アオモリトドマツが殆ど立ち枯れていますが、樹氷は大丈夫ですか?

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「全域に渡って、枯れています。このままだと樹氷はもう無理かもしれません」。原因は、虫による食害か気候変動の影響らしい。八ヶ岳も既にそうであるように、針葉樹は温暖化に弱いのか!?

スノーモンスターと呼ばれる樹氷、見られないのかと寂しくなる。約20分、朝日連峰の紅葉、雪山の話などをして別れる。振りかえるとガスの中に女性は消えていった。女性の単独行か、逞しいな。

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キノコ好い匂い。下の花はミゾソバ

コメント

とっても心配になりました。大丈夫だったのですね!
良かったです本当に、、
怖い思いもほっとする思いも、読ませていただき感謝です。

『アルキメデスさまもその女性の方も、すごーい!尊敬です』
ガスっているお写真、不安そのものでした(・_・;

ミゾソバ可愛いですね

A)
山で一番怖いのは、ガスです。
一度真っ白の中に暫くいて、かなり不安になりました。
次に風でしょうか。

季節の間だからこそ見られるものもあります。
人も少なく、良い山旅でした。

2024年10月 9日 14:08 | ゆみゆみ

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