2015年4月

山笑う


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尾根道の新緑が美しい。一年中がこんな季節ならいいのにと思うが、わずかな間だから美しいのだ。そんなことは知っている。
若葉が風を受けてそよぎ、その影が山道に映って揺れると、不思議な浮遊感というか、目眩を感じてしまう。


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ホオノキの瑞々しい若葉よ


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左から時計回りに、ワラビ、楤の芽、山椒、三つ葉


明日から、百名山の一つ奈良県の大台ケ原へ。そのトレーニングと思って、陣馬山から高尾山の長い山道を歩いた。ところが、採り忘れられた楤の芽やポツポツと伸びているワラビを見つけると、つい衝動を抑え切れず、山菜採りへ。三つ葉と山椒も少しと・・・。
帰りの車中で、冷酒選びが始まって、夜は山の第二部が奏でられた。


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虫たちも美味しい〜♬


花の名前


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なんともアボリジニ的でしょ


花の名前一つ覚えれば、人の名を一つを忘れ・・・。
記憶にはキャパシティが決まっているのか、歳を重ねると、新しい情報が定着しない。つまり花の名をなかなか覚えられない。そこで考えたのが、文字ではなくビジュアルで覚えてしまう方法だ。

たとえばこの花を見ると、鼻に骨をくぐらせたオーストラリアの先住民が目に浮かぶ。ところが、それがどうしたと苦しむことになる。記憶の仕掛けを自分でつくっておいて、思い出せずに体が固まってしまう。
そして、やっとこ、閃く!アボリジニだ!。そうだ、アボリだ。
いや違う・・・ポリジか・・・どっちだ!?

このポリジの前に見た花でも、美川憲一を思い出してから、しばらくの時間が経った・・・「オダマリ!」でオダマキ。「メチャせこいや」からメタセコイアなど、「ダジャレ記憶法」は、新たな記憶法として、地位を確立できるだろうか・・・


チゴユリ(稚児百合)


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山道や林のなかで、日を逃れるようにしてチゴユリが花を咲かせている。先日の扇山でもホウチャクソウというチゴユリの仲間を見かけたが、下を向くようにしてひっそりと咲く姿は、なんとも愛らしく、見入ってしまう。


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選挙


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こんなにスペースがいるの?と影が呟く


春爛漫の午後を、選挙カーのウグイス嬢!?の高い声が破壊する。パソコンの前で「お前は普段でもそんな早口なのか」とか「すれ違っただけで、大げさにエールを交わすんじゃねえ」などと、一人ぶつぶつ言っている。

走り過ぎていく候補者から一人を選べるわけがないと、向こうも知っているから、つい名前を連呼する。50人を超える候補者。どうしたら一人を選べるのか?


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低音、同郷、同い年、美人、近所、イケメン、若い、後輩、応援者が良い、数年前から駅前でマイクを握っていた、問題意識が同じ・・・さて・・・


包装


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開花前のハナミズキの可憐な姿


これはまた上品な蕾というか、どこかで見たことのあるようなカタチ。和菓子なんかをこうして包んでいる場合がある。指で摘んで、持ち帰り、開いて中の餡を・・・パクッ!・・・そんなことをイメージさせる。


ツバメ


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この燕君、こちらを向いて一生懸命、早口で何かを伝えているらしいのだが、なんだかよく分からない。その距離50センチくらい。でも逃げない。何かを言いたいらしくて、必死に話しかけてくる。間近で、しかもこんな可愛い目で。

誰かが「この上に巣がある」と言った。そうか・・・あまりにも近づき過ぎたんだな。親しき仲にもというヤツだ。申し訳ない〜。

それにしても、羽の美しさは俗にいう「カラスの濡れ羽色」というか、光によって微妙に変化するブルーブラックという色合いだろうか。体を動かすたびに、燕尾服が煌めく。

遥か南から何千キロも飛んできて、なぜ四方津の駅を選んだの!?


キタテハ


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扇山の山頂近くで見かけたキタテハ。よく見ると翅がボロボロだ。タテハチョウの仲間は成虫のまま越冬する。春先のポカポカ陽気で、目が覚めたに違いない。もしかしたら秋から春まで見られる秋型で、これから卵を産むのかもしれない。産卵して一生を終えるというのは鮭と同じで、ボロボロの翅からは、強い生命力を感じる。


扇山(1138メートル)


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遠くにぼんやり富士山、見えるかな?


一昨日は定例のORMACの会で、山梨県の低山「扇山」を登った。春の長閑な日で、鳥のさえずりを聞きながら約三時間弱の登りだったが、日頃の足腰の鍛錬がイマイチの隊員には、かなりキツかったようだ。隊員のブツブツを遠くの富士山と一緒にがぼんやりと聞き流す・・・。


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イチリンソウ


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ヒトリシズカ


山中には、イチリンソウ、ヒトリシズカが咲いて、最後山頂に現れたのが、単独行をしているという男性。
「イチ、ヒトリ、単」が揃いトリプルシングル。^o^/ビンゴ〜

話を聞けば、百名山どころか三百名山を踏破したそうで、その日も夜に滋賀の大津から車を飛ばし、朝から扇山、権現山、そして百蔵山の三山を登ったと言う。この三つを一日で登るというのはかなりハードな行程だ。昭和24年生まれ・・・素晴らしいパワー!。
関西にORMACの支部をつくってくれないだろうか、相談してみようかな。


ポンポンガールズ


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さあ、そろそろ私たちの出番よ〜


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ポンポンガールズ〜♬


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イカリソウ


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なぜイカリソウと呼ばれるか・・・ワカリソウなものだけど、教えます。
反り返っている4枚の花びらが、船の錨に似ているからだって。


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ニリンソウ


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好いね、ニリンソウ。一つの茎から二つの花、春は、こうありたい・・・


無の花



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菜の花が終りを迎えている。と思いきや、おばさんが菜の花の蕾をせっせと採っては、青いバックにしまい込んでいる。畑の隅では、係の人が苗を植えているというのに、おばさんは、いかにもお世話のふりをしながら、美味しそうな蕾を摘み採っては、バッグにポン。


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なんか似たような喩えがあったぞ・・・「権兵衛が種まきゃ烏がほじくる」。よく見ると、半分の畑の蕾が無くなっている・・・
「もしもし、それはまだ蕾ですよ」


桜蕊


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昨日の桜蕊


今日の雨で、桜の蕊も落ちてしまっただろうか。桜吹雪き、花筏、そして「桜蕊降る」となるのだが、今年は、ことごとく雨に意地悪をされた。赤く可愛い蕊を楽しめたのもわずかだった。この後、葉桜になって、桜劇場がおしまいになる。


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迎賓館前の新緑ももうこんなに


記念歌会


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記念歌会では、参加者全員にこのDVDと苺大福が渡されました


渋谷15周年、本郷16周年と記念の歌会が終わって、ほっとひと息。どちらの会も発足から今日まで、歌を愛する先輩らが歌会をつなげ、育ててきてくれた。発足当時の歌集を開くと、先輩らの新鮮な歌がつぎつぎに溢れてくる。歌が好きで好きで、たまらないという思いが伝わってくるのだ。あの方がこんな歌をつくっていたんだ〜、と可笑しくなったり、身につまされたり・・・。

歌会の流れてきた時間の川を遡れるのだから、記念歌集というものは、大切なものだということが分かる。
くしくもSさんがおっしゃっていた。「何年続いたより、どのように続けてきたのかが、大切かと思います」。その言葉の意味をしっかり受け止めて、日々と向きあいながら、歌をつくっていきたいと思う。


花散る


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この季節、桜の歌をつくっている。が、なかなか難しい。とくに今年は、満開=花嵐となり、ゆっくり鑑賞することができなかった。


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            ねえ 聞いているの   
            の声が
            遠のいていく
            たゆたう桜 
            噴きだす花びら


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            題詠「記す」

            桜(はな)は      
            風との一夜を
            記した
            太い
            黒い幹に


ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)


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正しくはこう言うらしい。一般的には、カラスノエンドウ。雑草と見なされているが、どっこい、若芽や若い豆果は食べられる分かり、納得。小さな豆がつくと、美味しそうに思っていた。といっても食べたことがないので、味は分からない。

小さい仲間には、スズメノエンドウがある。この喩えは、なかなか良い・・・使えそうだ。「あら、それ、スズメノアシアト!?」

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)


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オドリコソウといえば、川端康成の「伊豆の踊り子」となり、田中絹代、鰐淵晴子、吉永小百合、山口百恵らの姿が浮かんでくる。アルキメ世代は吉永小百合。ただ相手役の高橋英樹というのが、イマイチだった。百恵の場合でも相手は三浦友和だし、どうもひとつさえない。

最近の踊り子といえば、映画「オールウェイズ 三丁目の夕日」の小雪。父親の借金のカタになって、ストリップ劇場のストリッパーに転落してしまうのだが、これはなかなか良かった。
しかしここでも相手は、茶川竜之介なる吉岡秀隆。踊り子は、相手に恵まれない傾向にある。


サクラ保存林



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見上げたり、見おろしたり、桜は歩を急がせたり、緩めさせたり


週末の土曜日、高尾駅から歩いて10分の「多摩森林科学園」で吟行歌会だった。前日までの雨と風はおさまって、ゆっくりさまざまな桜を楽しんだ。ここは、農水省が老化する桜を保存するという目的に1966年に設置したサクラ保存林で、広さは約八ヘクタール。わずか2時間の吟行では、250種類、約1500本の桜を全て見ることはできない。ましてそれぞれの開花期間が違うので、全てを見ようとすれば、しばらく通わなければならない。


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どうして今日はこんなに人が少ないのでしょう〜♬


もっと青空の日であれば好かったけれど、薄墨を流したような空も歌に折り込まれるのかなと思えば、これもまた良しと、気分を切りかえる。
こんな歌ができた。

太い幹
薄墨の空に
投網を打てば
枝先には
ピチピチの桜たち


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Sさんの歌

桜 さくら サクラ
迷い歩けば
黄色の家元
やまぶきが
手招きをする


花嵐


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部屋の壁に庭木の影が映ったり消えたりと、陽の光が忙しい。きっと強い風が、低い雲を流している。朝、神田川の川面には無数の花びらが浮いていた。花の頃は、どういうわけか風が意地悪をする。
明日は桜を見る日だというのに・・・

花といえば、今日も佳子さまの記事が紙面を賑わせていた。久々の才媛プリンセスらしく、マスコミはこぞって、された、いらした、おっしゃったと、その一挙手一投足に騒がしい。

カケキクケコカコ・・・・・書け 効く 紀子 佳子・・・

散る花あれば、咲く花もあり 。。


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もうヤマブキも咲き始めました


花心


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昨夜の雨風が散らしたのか、川面には無数の花びらが浮かんでいる。それを見つめながら、今年も桜の歌を考えている。
花風、花霞、花明り、花曇り、花心・・・


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紅葉の赤ちゃん


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わ〜い、わ〜い と モミジの赤ちゃん・・・・


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