2024年8月

入道雲


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八ヶ岳の麓に「吐竜の滝」がある。昨年の八月、山の日に子どもたちを連れてJR清里駅から登って、滝を眺め、牧場に出て、清泉寮へ辿り着いた。
ここのソフトクリームを口にしながらの八ヶ岳は素晴らしい!

かき氷


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高尾山、城山茶屋の名物は、かき氷だ。一つお願いすると、おじさんは器を廻しながら、シャキシャキと氷を削って、末広がりに、高く盛り上げていく。思わず声が出た。

あのう〜「小」なんですけど。
これ「小」だよ。シャキシャキとさらに積み上がる。

デカイ。テーブルに運ぶまで、登山客の視線を受ける。シロップはかけ放題なので、つい余計に食べてしまう。半分の高さになった頃、口の中が低温火傷状態になった。ぼんやり氷が融けていくのを眺める。勿体ない、けれど、これ以上は無理だ・・・。 

大量の氷と水分は、下山の汗となって消えていった。

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ノボリの「かき氷」に引かれる

入道雲


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涼しげな影

今月は、酷暑のなかを三週続けて高尾山に登った。クーラーで体調がおかしくなり、汗を流し草いきれを嗅ごう〜!と飛び出した。

緑の多い山は湿度が高い。水分をいくら取っても流れる汗となる。熱中症になりやすい体質なので、頻繁に呑む。そんなとき、沢筋から吹き上がってくる一陣の風のなんと清しいこと。ヒンヤリと全身を冷やす。この至福のために登っているのではないか、とさえ思ってしまう。

人生の幸福の一つは、風を受ける一瞬、と思っている。全てをまっさらにしてしまう風のありがたさよ。

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夏に人気の6号路は水の道

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モンキアゲハは水場に集まる
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2センチくらいの小さな抜け殻
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ヤブミョウガの実

山岳古道


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日本山岳会のNさんが、永く思い続けていたテーマ「山岳古道」。その復興を山岳会120周年記念事業として調査を始めたのが五年前。全国の33支部の会員、研究者、自治体などの協力を仰ぎながら、ようやく半分ほどの調査が完了し、HPで見ることができるようになった。

古の人々を想像しながら、歴史や文化の道を辿っていくのは、新しい楽しみになるはず。下記のアドレスから、調査の終わった古道が見られます。


ムクゲの木の下で


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いつもの路地へ行くと、いつものネコたちが、ムクゲの木の下で居眠り。打ち水の跡が残っていたので、路面はまだヒンヤリしているのだろうか。起こさないよう、そうっと脇を抜けた。

食べる夏


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この夏、小玉スイカをよく食べた


8月に入ってから、朝食に素麵、半田麺、うどんの三種類を続けているが、全く飽きない。ポイントは、つゆ。届いた素麵のつゆに焼いたアゴが使われていたので、試しに煮干しを焼いていつものつゆに加えたところ、麺との相性がグンと良くなった。ネギ、ミョウガ、生姜をお好みに加えると、スルスルと最後まで美味い。

熱中症対策でおやつも水分、塩分のあるものへ。スイカ、アイスキャンディー、水羊羹、そして塩バナナ。冷やしたバナナに塩をかける、ただそれだけ。ナトリウム、カリウム一杯のバナナは消化もいい。

酷暑は、食習慣をも変えていく・・・。

草いきれ


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かつて歩いた山道が背丈の高い草で覆われていた。生い茂った草をストックでかき分けて進んでいくと、はるか向こうからバンザイの格好で向ってくる人がいた。両手しか見えないから、投降してくる兵隊のようで可笑しかった。草の背丈は2メートル以上あり、片側は崖になっているから、要注意だ。この道を選んだその人も、以前ここを歩いたことがあるのだろう。

雨が多かったから伸び放題の草は、蒸されたような匂いがしていた。
草いきれ。子供の頃、この匂いを嗅ぐと、待ち焦がれていた夏を強く感じた。胸一杯に吸い込んでいた少年の夏休みがあった。

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秋を探しに


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上からクズ、キキョウ、ワレモコウ

お盆休み前に地震、そして台風、変らずの酷暑と慌ただしい一週間でした。
その間にオリンピック、高校野球と続き、テレビの前で石地蔵〜。これではいけないと、後半にようやく高尾山を歩きはじめる。

尾根まで登ると気温は5〜6度ほど低く、風が吹けば、あ〜来て良かったと一人ごち。秋はまだかいなのWalkingとWatchingをして、高尾駅で沁みるようなビールを呑めば、至福の時。

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上からツリガネニンジン、ガガイモ、ミズヒキ

夏雲


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少しくらい暑くても、こんな夏雲を見たら、いつだってウキウキしたものだが、感動のボルテージが上がらなくなった。

若い頃は、日焼けが良しとされていたので、日向ばかりを歩いていた。それが、いつの間にやら日影、木蔭を探している。

こんな歌を詠んだときもあった・・・。

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ニッポンの


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オリンピックなんてシラネアオイ


オリンピック中継を観ていると、気になるフレーズが聞こえてくる。それは「ニッポンの***」である。随分前から気になっていた。必ずといっていいほど「ニッポンの」が選手の頭につく。映像に本人が映っているのだから、わざわざ言わなくても分かるのだが、どうもそうはいかないらしい。

「ニッポンの」と云われると、視聴者は、思わず背筋が伸び、拳にも力が入る。そしてなにより、日本人になって、力強く応援をしてしまう。これは国際競技の宿命なのだろうか。応援も、選手の名前だけでなく「USA」「ニッポン」とつい国の連呼になっていく。

ところがである。女子スケートボードの選手同士のハグのシーンを見ていると、十代の若者たちは互いの健闘を讃えあい、競技をおおいに楽しんでいる。
もう国名ではなく、競技名を大声で叫んでいいのではないか。

逝く


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交差点に風が吹いて、見上げると、夏空になっていた。雲は少しずつ立ち上がっていくのだろうか。この空をもう観られない登山家の二人とN兄。週末、鎮魂の山登りをしようかと思った。