2025年2月

山の風景


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甲府駅前からの甲斐駒

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県立美術館からの富士山

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小淵沢駅からの逆八ヶ岳


車窓に山が映し出されると、落ち着かなくなる。地図を頭に描き、山名を思い出そうとする。もしその山を登っていたとすれば、いつ誰とだったかの記憶を探る。

百名山を登った人は、たぶん同じ思いで見つめるのではなかろうか。どの辺りで休憩をし、どんな道だったか、きっと鮮明に覚えているはずだ。山を愛する人の記憶は、驚くものがある。

山小屋の夜、ストーブを囲んでそんな話をする初対面のオジさんたちの顔は輝いていた。山への偏愛、溺愛を自慢するかのように語り、聞き惚れていた人達の時間が流れていた。

河津桜


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桜好きの友人から、伊豆の河津桜の写真が送られてきた。桜が待ち遠しいらしく、毎年のように伊豆へ赴く。一方、神田川の河津桜はいま、こんな感じ。
河津桜には申し訳ないが、この桜はあまり好きではない。

圧倒的な花の数とやや人工的な色合いが、どうも苦手なのだ。この花を見ていると、ソメイヨシノやオオシマサクラが待ち遠しく思う。

甲斐駒


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体調がイマイチだけど、家に籠っていても仕様がないというわけで、遠出をして、雪山を眺めていたら、気分だけは晴れてきた。

日本海側は雪が多いのに、南アルプス、八ヶ岳周辺には意外に雪が少ない。この時期、甲斐駒ケ岳は、裾野まで真っ白なはずが、ほんの僅かな積雪。

左下に、一昨年登った「日向山の天空のビーチ」が見える。ここから黒戸尾根を経由して、甲斐駒山頂まで、厳しい登山道が続く。

四半世紀前かな、あの山頂にいたのだなあ〜。感慨深い。

石鎚山


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四谷には写真会館があって、何かしらの写真展が開かれている。お気に入りの山岳写真が見られるというので立ち寄った。だいたいどこの山かは分かる。北アルプス、秋田駒ヶ岳・・・どれもが懐かしい。そのなかにこの写真があった。このカタチ!、四国の石鎚山だ。

もう12年前の秋、74座目の百名山。イヤというほどの階段を上って山頂に着くと、周辺はガスっていて、雨具がすでにビッショリ濡れていた。
冬はこう見えるんだ〜。それから松山の歌会会場に向ったのだった。

黄色


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黄色の花が咲きはじめた。菜の花、蝋梅、そして福寿草。この寒波が終わる頃、スイセン、ミツマタ、マンサク、そしてミモザも。寒さが堪えるだけに、待ち遠しい。


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今朝のNHKのニュースで、豪雪は温暖化の影響であると報じられていた。海水温が上がると、海からの水蒸気が雪雲をつくり、日本海側で雪を降らせるのだという。とても理屈に合っている。

恐竜やマンモスも温暖化の影響で、雪に埋もれて絶滅したはずだ。

しかし短期的に見ると、雪は春の田畑を潤し、稲作にはいい影響を与えるはず。米が足りない、買えないというのは、日本人の不安にも繋がっている。ある程度の雪は、好ましいのではと思っている。

苗ガード


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なにやら、幟のようでもあり、妖怪の一反木綿のようでもある。何だろうと、近づいてみると、若木を守る為の袋状のポリ袋だった。苗木を植えても増えた鹿などによって、すぐに食べられてしまう。

いま列島のアチコチにさまざまな獣が増えて、被害が起きている。このような費用と手間をかけなければ、森は守られていかない。現場は大変なんだなあと思う。

表面張力


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酒が高くなったとお嘆きの貴兄に・・・そんなセリフだっただろうかと、この写真を見て思う今日この頃。最近気がついたのは、お酒のお品書きに90㎖というサイズが出はじめていることだ。

もう少し味わいたいというところで、スッと終わってしまう。覗くグラスの底には、一抹の寂しさだけが残っていて、次の注文を悩ませる。

一合にするか、それとも種類を変えてまたまたハーフにするか、横目で肴を睨みつつ、指を廻したりする。

この三段重ねの表面張力!!懐かしい・・・

無意識


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突然、クラクションが鳴った。気がつくと赤信号を渡っていた。慌てて走り、歩道に辿り着いて、なぜ信号無視していたのかを振り返った。

考え事をしていたのだ。悩みや仕事のことではなく、ある人の書いた文章を解釈しようと、思いを深めていたのかもしれない。

クラクションを鳴らしてくれたのは、停車している車だったからよかったものの、もし猛スピードで走ってきた車だったら・・・。

これを耄碌というのだろうかと、今度はそれを考えながら歩きはじめた。

にゃん


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ニャンと、よく見るとネコ文字が施している「日暮里駅」。「にゃっぽり」と読むらしい。何故だろうとググれば、昔から日暮里駅西口にはネコが多く、よって女性駅員さんがこのネコ文字を開発したのだという。

そういえば、最近、路地を愛するのはネコも同じだと分かってきた。路地には、花やネコを愛する人たちが住んでいるからだろうか。
路地に入ってみると、ネコをよく見かけることが多い。

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谷根千


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朝倉彫塑館の屋根から見つめる男の前を


寒波の厳しいなか、谷根千(谷中・根津・千駄木)と呼ばれる下町界隈を歩いた。日暮里からいくつかのお寺を回って、最後に森鷗外美術館へ。一帯は、空襲で焼けなかったのだろうか。区画はそのまま残り、細い路地の左右には小さな家が並んでいる。

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路地に入ると、半世紀前に貼られたのではないかと思われる破れたポスター、今も使われているような日用品や置物が並んだりして、昭和の香りを漂わせていた。

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赤穂浪士の供養塔のあるお寺、山岡鉄舟が創建したお寺、200年の歴史ある元銭湯を改築したギャラリーなどを訪ねて、森鷗外記念館に向かった。

寒波に明かり


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冷え込んだ赤岳鉱泉、マイナス20度


首相
そっくりの
腹話術人形が
喋ってる
えっ 本人?

なんて、茶化した歌を詠んでいたけれど、今朝の首相の言葉を読んで、おっ、いいじゃないか!

森友学園を巡る財務省決裁文書改ざん問題で、財務省が関連資料を不開示とした決定を大阪高裁が取り消した判決について、石破首相は6日、加藤財務相らに上告しないよう指示して、こんな言葉を記者団に語った。

「赤木さんのお気持ち、そして、ご遺族の気持ち考えた時にこの判決は真摯に受け止めるべきだとこのように考えて上告しないということを決断したものでございます」。

そして「自ら命を絶たれたことは本当に重く受け止めなければならない」とも語った。
ようやく動き始めた。文書は開示され、全容が分かるようにと願う。

大寒波


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久しぶりに静岡側からの富士山

大寒波がやって来ている。それも最強、最長だという。ここ数年、雪が少なかったのは、温暖化の影響だと思っていたが、この寒さをどう解釈すればいいのだろう。

降り注ぐ雪が、景色を朧げにしている映像を見ていると郷愁を感じてしまう。札幌にいた頃、そんな中をよく歩いていたからだろうか。

絶対的な自然を受け入れ、摂理や耐えること、折り合いを付けることを人は学んできたような気がする。