2025年5月

クリンソウと藤


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クリンソウの群落に見入った。クリンソウといえば、思い出すのが山梨県の入笠山、そして浅間山(せんげんやま)の麓にあった蕎麦屋「道子」の庭。水の音のするそばにクリンソウがスッと咲いている。

花と茎と葉っぱ、こんなに見事に別れている花は珍しい。サクラソウがスルスルと伸びてしまったようにも見える。アチコチの水場でモリアオガエルが鳴いていた。

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そして、瀑布のような勢いで落ちてくるような藤、これは圧巻だった。おやっこの匂いはと見上げて分かる藤だが、ここではまさに森が藤色になって、香りを放っていた。こんな面積で藤を見るのは初めてだった。

山椒


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山椒は小粒でピリリと辛いと云われるが、実だけではなく、葉っぱも小さなのがよいようだ。筍と新若布の炊きあわせに添えるなら、小ぶりが映える。旬の主役を引き立てる山椒は、あくまでも脇役でなければいけない。

ところが旬を過ぎてしまった大振りの葉は、山椒味噌や振りかけに変身してもらう。ピリリとした辛味と風味が、ご飯や冷奴、酒のあてによく合う。昨日の歌会にこんな歌を出した。

パンと叩かれたり
ゴリゴリと潰されたり
山椒は
ピリリと忙しい

山菜


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温暖化の影響か、山菜が現れる時期が早くなっている。もうこの時期はミツバと山椒くらいしか見つからない。どちらも香りが特長の春の恵みだ。

山椒は、潰して味噌と和え、ミツバはお浸しやみそ汁にしていただく。父親に似たのか、ワラビやフキなどを口にすると、きまって春の喜びが湧いてくる。

ウツギ


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爽やかな季節なのに、紫陽花、ドクダミが雨の季節がもうすぐですよと咲きはじめました。山では大小のウツギが独特な匂いを漂わせて、深い緑のなかで存在を示しています。

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キンラン、ギンラン


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と口にすると、「キンは100才、ギンも100才」。キンさんギンさんの声を思い出した。キンランを高尾山で初めて目にしたのは、5年ほど前か。

季節は今ごろ。登山道のすぐそばに?なんだこの花、もしかしたら誰かが植えたのだろうかと最初は思った。キンランと分かり、目にするコースにどんどん増えていった。

この花は絶滅危惧種、こちらの眼差しも変ってくる。誰にも盗掘されるなよと念じて通り過ぎる。

すれ違った人に、上にギンランもありますよと云われて、もしかしたらこの蕾の花がそうだろうかと、撮った一枚がこれ。こちらも絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。

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杉林の中にえびなの群生がいくつもあった。プレートがあって、みんな順番に撮影をしていた。

母の日


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母の日に見つけた紫陽花


日曜日、駅の花屋さんの前を通ったら、沢山の赤いカーネーションが用意されていた。既に注文を受けているのだろう。娘がカーネーションを送っていた姿を思い出した。

母の日は、絆を深めるいい機会になっている。でもなぜカーネーションなのだろう。バラや紫陽花ではいけないのだろうか。

調べると120年前のアメリカで、一人の女性が亡くなった母を偲んで、教会で白いカーネーションを参加者に配ったのが発端だという。

コインを握りしめて、花を買いにくる子どもたちの姿を見ると、心が温かくなる。もし子どもに戻れるなら、母にカーネーションの一輪を送りたいものだ。

東京港野鳥公園


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都内には、まだまだ知られていない公園がある。その一つ「東京港野鳥公園」に、双眼鏡を携えて訪れた。

JR大森駅からバスに乗り「野鳥公園」で下車。正門を抜けると左右に観察ゾーンがある。海側に向かうとすぐに芝生広場。大きな樹の下には、テーブルと椅子があり、コマーシャルに使えそうな風景だ。休日というのに人がほとんどいない。ここを抜けるとイソシギ橋。

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橋の両サイドの花には、アオスジアゲハが群れをなして飛び交っている。ここを渡ると大きな淡水池。双眼鏡を握りしめ180度目を凝らして鳥を探すが、一羽も見当たらず。
なぜ??少し不安になる。

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次のポイント、ネイチャーセンターへ向う。建物は潮入の池の淵に立っている。ここの広い観察ロビーから池に目を向けると、ようやくカワウ、コサギ、チュウシャクシギ、アオサギを発見〜。窓辺には、望遠レンズ装着のカメラマンがズラリと並び、ときおりシャッター音が一斉に鳴る。
そんなときは鳥が何かアクションを起こしている。

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さて何羽いるでしょう?

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さらに奥の干潟で、コチドリの群れを見つける。保護色で最初は、まったく分からなかった。干潟でじっとしていると猛禽類は見つけにくいはずだ。

半日、散策をして楽しんだが、鳥探しに疲れたら読書にもいいかもしれない。この日は人も少なく、静かな時間を過ごすことができた。

エゴノキ


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五月の花で好きな一つが、エゴノキの白い花。緑の下で、涼やかに下向きに咲いている姿は、凛々しくて可愛らしい。香りもわずかにあって、この下にいるとなんだか心が休まっていく。

なのに名前は「エゴノキ」。調べてみると、果皮に含まれる「エゴサポニン」というえぐ味が名前の元となっているんだと。「ポニン」じゃ、だめだったのか?

ヤマボウシは上向きに、エゴノキは下向きに。五月、二つは「アッチ向いてホイ」。

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けれどこんな組み合わせもある

GW


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爽やかなGWの都内は、リゾート地のようだった。空気は澄みじつに静か。今ごろ観光地はさぞ人で一杯なのだろうと思うと、散歩の足はますます軽やかになる(^^♪

ケヤキは、空気を一杯に吸い込もうと、空に向って緑をゆらす。五月の風は、みんな気持ちがいいのだ。

ナイター


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はやっ五月。知人からヤクルトvsベイスターズ戦のチケットをいただいたので、歌友のKさんと神宮球場に繰りだした。今回はネット裏の指定席なので、キャッチャーが受けるボール音がハッキリと聞こえる。

そして笛太鼓は、レフト外野席のベイスターズサイドから鳴り響くのみなので、あまり喧しくない。観客席は低く、バックスクリーンもコンパクトなので、夜空が大きく見えて気持ちのいいこと。東京の空はこんなに広いのか〜。
ただしこの夜は寒くて、ビールを呑みたいと思わなかった。

試合は、両チーム9回まで0が並ぶ貧打戦で、ますますお寒い展開。あまり動かずにじっと戦況を見守っていたら、延長の10回、牧選手のスリーランで決着がついた。

7回の傘キラキラの「東京音頭」と「牧のホームラン」で、少しだけ温かくなった夜でした。

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あまり嬉しそうではない牧選手でした